施工場所 | 山形県鶴岡市湯野浜 亀や819 |
工期 | 2021.9~2022.02 |
概要 | 山形県湯野浜温泉「亀や」の客室改修。「客室をアート」に見立てた「ギャラリーズ」プロジェクトとして改修された一部屋が「あかがね」である。 日本海の厳しい環境に対峙してきた風土を地域固有の「銅板」技術と江戸時代の湯野浜温泉のルーツである「亀が見つけた湯壺」を現代に翻訳し、宿泊=場の体験をアートとして日常と並走させるそんな思いが込められている。 善寳寺をはじめ、雪深く風雨に耐える出羽三山や庄内の社寺は、美しい銅板屋根が特徴。時間とともに変色する銅板を題材に、地域由来の銅板技術によって曲面で一体となった壁・天井が、湯野浜の風景を映しながら変色し経年変化を重ねていく時のデザイン。 柔らかな銅に包まれるような空間の中に、蟇が傷を癒やしたという浜の湯壺を一室空間におおらかに併置した。湯気・湿度の高いバスタブゾーンと適度に乾燥した快適さが求められる寝室ゾーンを気流で分節し、異なる温熱環境を併存させた。(第32回AACA賞応募テキストより引用) |